姿勢改善で脱・猫背!姿勢のパターンでわかるタイプ別ストレッチ4選

自分の姿勢が悪く、直した方が良いとはなんとなく分かっているけれど、どうやって直せばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
あなたの姿勢をチェックし、あなたの姿勢に合わせた改善ストレッチをご紹介します。

この記事は石塚利光が監修しました。

日本コアコンディショニング協会コアコンディショニングリサーチディレクター/東京大学女子バレーボール部トレーナー/米国公認アスレティックトレーナー (BOC-ATC) /日本トレーニング指導者協会・認定上級トレーニング指導者(JATI-AATI)/ペンシルベニア州立カルフォルニア大学卒業/前・福岡大学助教/訳書「アスレティックボディ・イン・バランス」(Gray Cook著)

1.あなたの姿勢はどのパターン?チェックしてみよう

よくある4つの姿勢タイプを紹介します。あなたはどのタイプでしょうか?

まず自分の姿勢を知ることから、姿勢改善はスタートします。下の4タイプは、複数の姿勢が組み合わさっている方もいます。チェックしてみましょう!

姿勢のタイプ

1-1.猫背タイプ(上位交差症候群)

いわゆる猫背姿勢。デスクワークが多かったり、スマホいじりなどで多くの方がこのタイプの姿勢になっています。

猫背

最も分かりやすい特徴は、顔が前に出ていること。横から見ると、耳が肩のラインよりも前にあります。

ただし、肩も一緒に丸まっている人も多いので、一見耳と肩が同じラインに見える場合もあります。そんなときは、壁にかかとをつけて立ってみましょう。背中が壁に当たっているのに、頭が壁に当たらない場合は猫背タイプです。

猫背実写

1-2.反り腰タイプ(下位交差症候群)

女性に多く見られやすい姿勢です。あまり筋肉を使わずに立っています。腹筋が全くできないという方も、この姿勢に多いです。
反り腰
壁にかかとをつけて立ち、腰のすき間に手を入れてみましょう。ちょうど1枚分が理想的ですが、手がスカスカと入り、2枚以上のスペースがある場合は反り腰タイプです。

反り腰実写

1-3.背骨まっすぐタイプ(フラットバック)

まっすぐだと何がいけないの?と思うかもしれません。

実は、背骨はキレイなS字カーブを描いた状態が最も理想的です。このタイプは、背骨がまっすぐになってしまい、特に腰が丸まっているのが特徴です。おしりがたれてしまうことも多いです。
フラットバック
壁にかかとをつけて立った時、腰のすきまに手が全く入らない場合は、背骨まっすぐのフラットバックタイプです。

フラットバック実写

1-4.胸下がりタイプ(スウェイバック)

このタイプは、横から見ると、胸(ろっ骨)が後ろにずれている姿勢です。身長も低くなってしまいます。
スウェイバック
壁にかかとをつけて立ち、背中が壁に当たってもおしりが当たらない場合、このタイプである可能性が高いです。

スウェイバック実写

2.姿勢改善に効果的なストレッチ

姿勢が悪くなる原因はとてもシンプルで、日常生活の習慣やクセにより、ある筋肉が固まってしまう事です。
筋肉には形状記憶をするという特徴があるので、同じ姿勢を取り続けていると、筋肉がその姿勢で固まり、長さも変わってしまいます。

姿勢を改善するために大切なのは、固くなり、短くなってしまった筋肉をストレッチして伸ばすこと。姿勢を悪くしてしまう原因になりやすい筋肉を伸ばす簡単なストレッチをご紹介します。

1)猫背タイプ ①胸のストレッチ
2)反り腰タイプ ②股関節のストレッチ ③背中のストレッチ
3)背骨まっすぐタイプ ①胸のストレッチ ④腹筋のストレッチ
4)胸下がりタイプ ④腹筋のストレッチ

2-1.胸のストレッチ:1猫背タイプ、3背骨まっすぐタイプ

肩90度、肘を90度に曲げ、壁に肘を当てます。

胸のストレッチ1
そこから、胸を前に突き出します。

胸のストレッチ2
呼吸は止めずに行い、20秒間続けます。

肘の位置を上下にずらすと、胸の伸びる場所が変わります。

胸のストレッチ3

2-2.股関節のストレッチ:2反り腰タイプ

片膝立ちの姿勢になります。

股関節ストレッチ1

腰を少し丸めるようにしてみましょう。この時点で、ももの前が伸びるのを感じられる方もいるかと思います。
ここからさらに、カラダを前方に移動してみましょう。

股関節ストレッチ2
ももの付け根が伸びているのを感じましょう。

ゆっくり呼吸をしながら、20秒間。左右2回ずつ行いましょう。

2-3.背中のストレッチ:2反り腰タイプ

四つ這いの姿勢を取ります。
へそをのぞき込むように、背中を丸めましょう。

背中のストレッチ1
猫のポーズと言われるストレッチです。背中を丸めながら、息を吐いてお腹に力を入れましょう。息を吐ききったら元の姿勢に戻り、これを5回繰り返しましょう。

2-4.腹筋のストレッチ:3背骨まっすぐタイプ、4胸下がりタイプ

うつ伏せの状態になり、胸の横に両手を着きます。肘を伸ばして状態を起こしましょう。

腹筋のストレッチ
ゆっくり息を吐きながら、20秒間キープします。これを3回繰り返しましょう。

3.オフィスでもできる、姿勢を維持する簡単エクササイズ

せっかく姿勢改善ができても、その姿勢をキープできないとまた元に戻ってしまいます。正しい姿勢をキープするためのエクササイズの中から、オフィスでもできる簡単なものをご紹介します。

3-1.骨盤エクササイズで正しい位置を探そう

イスに座り、背もたれにもたれるように腰を丸めます。


イスで背中丸め

続いて、腰を反って前の方に体重をかけます。

イスで背中反る

これを3回繰り返しましょう。ちょうど真ん中あたりで、おしりの2つの骨がイスに当たるのが分かりますか?
※クッション性の強いイスの場合、おしりの骨が分かりにくいことがあります。その場合は、おしりの下に手のひらを入れてみると、出っ張った骨があるのが分かると思います。

この2つの骨が、イスに当たっている状態で座りましょう。これが、骨盤の正しい位置です。

3-2.腹式呼吸エクササイズで姿勢キープ筋を鍛えよう

続いて、座ったままで腹式呼吸エクササイズを行います。まっすぐ前をみて、背筋を伸ばしましょう。お腹に手をあてて、ゆっくり息を吸いながらお腹を膨らませます。

呼吸エクササイズ

「ふ~」という口の形をして、ゆっくり少しずつ息を吐いていきます。

息を吐きながら、お腹全体が風船のようにしぼんでいくようにしましょう。前だけへこんでぺったんこにならないように注意!

お腹の中の空気を全て外に出すつもりで、息を吐ききりましょう。この呼吸を5回、だんだんとお腹の中の方が熱くなってきます。呼吸で使う筋肉と、姿勢をキープする筋肉は一緒なのです!

ポイントは、カラダを丸めずにまっすぐ保ったまま行うことです! ぜひ挑戦してみてください。

まとめ

姿勢が悪くなる原因は、同じ姿勢を取り続けることによって筋肉が固くなるからです。

自分の姿勢のタイプを知り、ストレッチすべき場所が分かると、気が付いたときにその筋肉をストレッチすることができます。これを心がけることで、姿勢改善につながります。

放っておくと肩こりや腰痛にもつながってしまう姿勢のくずれを防いで、快適な毎日を過ごしましょう!