体幹トレーニングというと、
といったイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、体幹を本当に安定させているのは、
力んだ筋肉ではなく、呼吸と連動して働く“協調した筋肉のチーム”です。
その中心にあるのが、骨盤底筋と呼吸の関係です。
私たちの体幹の内部には、いわば筒状の空間があります。
上:横隔膜
下:骨盤底筋
周囲:腹横筋・多裂筋など
この上下の“フタ”のような存在が、呼吸に合わせて同調して動くことで、体幹は安定します。

息を吸う
→ 横隔膜が下がる
→ 骨盤底筋もわずかに下がる
息を吐く
→ 横隔膜が上がる
→ 骨盤底筋も自然に引き上がる
つまり、
正しい呼吸ができていれば、骨盤底筋は“自動的に”働くという仕組みになっているのです。
ところが、現代人の多くは呼吸が浅くなっています。
こうした状態では、横隔膜が十分に動かず、
それに連動する骨盤底筋も本来の動きを失ってしまいます。
結果として、
といった状態に陥りやすくなります。
体幹を安定させようとして、
という方も少なくありません。
しかし、これでは呼吸の動きが制限され、体幹はかえって固まってしまいます。
体幹に必要なのは、
力を入れ続けること
ではなく
呼吸に合わせて、必要なときに自然に働くこと
です。
この“自然な連動”こそが、本当に安定した体幹をつくります。

正しい呼吸が身につくと、体の中では次のような変化が起こります。
つまり、
正しい呼吸=体幹を鍛えている状態
と言い換えることができます。
これは、
筋トレ的な「頑張る体幹」ではなく、日常動作で使える体幹です。
ひめトレは、単に骨盤底筋を刺激する器具ではありません。
呼吸・姿勢・感覚入力を同時に整えるためのツール
です。
ひめトレの上に座ることで、
結果として、
✔ 骨盤底筋が“意識しなくても”呼吸と連動し始める
この状態こそが、ひめトレが目指している体幹ケアのスタート地点です。
呼吸と骨盤底筋の連動が回復すると、体は次第に変わっていきます。
これらはすべて、「正しい呼吸が、体幹全体を支えている」証拠です。
骨盤底筋は、単独で鍛える筋肉ではありません。
これらと連動してはじめて、本来の機能を発揮する筋肉です。
だからこそ、体幹を整えたいなら、「まず呼吸を整える」ことが、最短ルート
ひめトレは、
この呼吸と骨盤底筋のつながりを無理なく、日常の中で取り戻すためのツールです。
次の記事では、
「頑張るほど固まる」骨盤底筋トレーニングの落とし穴と、
自動的(自ら主体的)に働く体をつくる考え方について解説していきます。