女性は平均12年?健康寿命と平均寿命のギャップを縮める重要性

少子高齢化、医療費の増大など、日本の抱える健康課題は様々ありますが、その中でも私たちの人生に関わる要素が健康寿命と平均寿命の差です。

医学の進歩により、平均寿命が伸び「人生100年時代」などと言われることも増えています。では、100歳まで元気に、自分の思い通りに動き、やりたいことがやれているのでしょうか?

現実としては、個人差が大きくあります。TVで紹介されるような長寿で元気な高齢者ばかりではないのです。少しでも不自由なく生涯を全うできるように何ができるのか、解説します。

1. 健康寿命と平均寿命の定義

  • 平均寿命
    人が生まれた時に期待される寿命のことで、0歳の平均余命とも呼ばれます。統計上、死亡するまでの期間を示しますが、必ずしも健康状態を表しているわけではありません。
  • 健康寿命
    日常生活に制約なく、健康で自立した生活が送れる期間を示します。介護や医療の支援を必要としない、もしくは心身ともに健康な状態での生活ができる期間を目指す概念です。

2. 健康寿命と平均寿命のギャップ

健康寿命と平均寿命の差(「不健康寿命」とも言います)は、厚生労働省によると男性で約8~9年、女性で約12年程度とされています。つまり、多くの人が寿命を迎える前のかなりの年数を、病気や、介護が必要な状態で過ごすことが一般的なのです。

 

3. 健康寿命の延伸とギャップの原因

この原因には、生活習慣病や運動不足、社会的な孤立、ストレスなどが関連しています。以下は主な原因とされています。

  • 生活習慣病:糖尿病、高血圧、心疾患、がんなどの慢性疾患が健康寿命を縮める要因になります。
  • 運動不足:高齢期に適切な運動をしていないと、筋力低下や骨折リスクが上がり、要介護状態に陥りやすくなります。
  • 孤立や認知症:孤独感や社会的なつながりの欠如が精神的な健康に影響し、認知症リスクを高めます。
  • 医療・介護への依存:必要以上に医療や介護に依存することで、自立した生活を維持する能力が低下します。

4. 健康寿命を延ばすための対策

健康寿命を延ばし、平均寿命とのギャップを縮めるための取り組みが進められています。

  • 生活習慣の改善:バランスの良い食事、禁煙、節酒、定期的な運動を通じて、生活習慣病を予防します。
  • 運動の推奨:筋力トレーニングや有酸素運動を取り入れ、筋力維持と心肺機能の強化を図ります。
  • 社会的つながり:地域活動やボランティアに参加するなど、他者と関わり、孤独を避けることが重要です。
  • 予防医療の活用:定期的な健康診断や早期治療により、健康を維持します。

5. 健康寿命の延伸による社会的意義

健康寿命の延伸は、個人のQOL(生活の質)向上だけでなく、医療費や介護費用の削減にも寄与します。元気に長生きする人が増えることで、社会の活力も高まります。

まとめ

健康寿命と平均寿命のギャップを縮めるには、個人レベルの健康意識の向上に加え、社会全体で健康を支える環境づくりが重要です。

私たちは体幹ケアを通して、健康寿命の延伸に寄与することをビジョンとしています。