まだ困っていない今こそ、これからの身体を整えるタイミング。出産を終えた身体に、毎日数分の骨盤底筋ケアを。

    お腹や姿勢が気になる。抱っこをすると腰や肩がつらい。以前より、身体に力が入りにくい。大きな不調ではないからこそ、つい後回しにしてしまう産後の身体。

     

    <この記事の登場人物>

    中村美咲さん 中村美咲さん
    30歳・育休中。夫(38歳)、5か月の長男との3人家族。来年4月の職場復帰を予定している。
    いつも家族が優先で、自分のことは後回しになりがち…
    安座間幸愛先生 安座間幸愛先生|産婦人科医
    女性ヘルスケア医学を専門とし、女性の心身の健康を支える診療に取り組む。
    日本産科婦人科学会認定専門医、日本女性医学学会専門医、医学博士。

     

    「産後だから、今はこんなものかな」

    中村美咲さん、30歳。第一子を出産して5か月。


    中村さん

    子どもは本当にかわいい。でも、自分の身体はいつも後回し…。
    体重は戻ってきたのに、抱っこをすると腰が疲れやすくて、お腹にも力が入りにくい。
    運動した方がいいとは思うけれど、赤ちゃんのお世話や家事で一日が終わってしまう…。

    でも今すぐ困っているわけじゃないし、子どもがもう少し大きくなって落ち着いたら始めようかな…。


    安座間幸愛先生

    実は、その”落ち着いたら”と思っている今こそ、
    身体と向き合う一番大切なタイミングなんですよ!


    中村さん

    せ、先生!?

    先生、産後の身体は自然に元に戻らないのですか?


    中村さん

    先生、産後の身体の変化って…待っていれば自然に戻りますか?


    安座間幸愛先生

    出産後、時間の経過とともに回復する部分はあります。
    しかし、症状がないことと、身体を支える機能が出産前の状態に戻っていることは同じではありません。
    特に出産のときに「骨盤底筋」という内臓を支える筋肉がダメージを受けている可能性があるんです。

    骨盤底筋は、骨盤の底で内臓を支え、姿勢や排泄にも関わる筋肉です。妊娠中、骨盤底筋は赤ちゃんや羊水などの重さを長期間支えます。
    出産時にも骨盤底筋や周辺組織が大きく引き伸ばされることがあり、産後は骨盤底筋をうまく使いにくくなる方もいます。


    中村さん

    骨盤底筋って、どう鍛えれば良いんですか?
    どこにあるのかも分からなくて、イメージが湧きません…


    安座間幸愛先生

    骨盤底筋は身体の内側にあるので、
    「力を入れているつもりでも、合っているか分からない」という方が多いんですよね…。
    強く締めればよいわけでもなく、息を止めて力むと、かえって骨盤底部へ負担をかけることもあるんです。


    中村さん

    たしかに、鍛えるといわれるとグッと力を入れるのかな?と思ってしまいます。


    安座間幸愛先生

    年齢がまだ若いうちは、放っておいてもすぐに問題が起こるわけではありません。
    だからこそ、産後のケアは後回しにされやすいんですよね。
    しかし、何もしないことは、必ずしも現状維持ではありません

    授乳やスマートフォンで背中を丸める。毎日、長時間抱っこをする。お腹に力が入りにくいまま立ち上がる。運動量が減り、座る時間が増える。
    こうした身体の使い方を、毎日繰り返している状態です。今の小さな変化が、これからの身体の使い方になる前に。

    産後の今すぐ大きな問題が起こる、という話ではありません。
    ただ、妊娠・出産による変化に、運動不足や加齢、更年期に伴う身体の変化が重なることで、将来、尿もれなどの悩みにつながる可能性があります。


    中村さん

    産後すぐは問題が起こっていなかったとしても、
    今ケアをしておかないと将来問題が起こる可能性があるということなんですね。


    安座間幸愛先生

    産後に一度症状が落ち着いても、更年期以降に再び尿失禁が起こる場合があるため、
    継続的なケアが大切だとされています。
    尿もれは周囲に相談しにくいため、身近に経験者がいても表面からは分かりません。

    40代〜60代の女性の3人に1人が尿失禁の症状を抱えている

    厚生労働科学研究によると、50代女性の尿失禁有症率は31.7%。およそ3人に1人に、尿もれの症状がみられることが報告されています。また、40代でも32.3%、60代でも32.0%となっており、尿もれは一部の高齢者だけに起こるものではなく、40〜50代から多くの女性にみられる身近な問題です。

    出典: 厚生労働科学研究費補助金「ライフステージに応じた女性の健康状態に関する疫学的研究―10代から90代までの女性を対象とした長期縦断研究」(平成21年度・研究代表者 下方浩史)

     

    今は困っていないから、自分には関係がない。そう思いやすい問題だからこそ、深刻になる前から身体を支える習慣をつくることが大切です。
    昔と今では、産後の身体を取り巻く環境が違います。以前の生活には、歩く、しゃがむ、床から立ち上がるなど、身体を自然に使う動作が多くありました。
    一方、現代は、車や電車による移動、椅子中心の生活、デスクワークやスマートフォン、家電やテクノロジーの発達、しゃがむ動作の減少などにより、身体を支える筋肉を日常的に使う機会が減っています。

    さらに、出産年齢の上昇や妊娠前からの運動不足など、産後の身体に影響する条件も変化しています。
    海外では、骨盤底部、腹部、背骨や骨盤周辺を含め、産後の身体を総合的に評価し、必要に応じてリハビリテーションを行う考え方があります。フランスの公的指針でも、産後健診で症状や身体の状態を確認したうえで、必要なケアを検討することが示されています。

    産後ケアは、不調のある人だけが行う特別なものではありません。これから長く使う身体を、今から整えていくための習慣です。

    でも、運動する時間がありません


    中村さん

    ケアが必要なのは分かりました。でも、赤ちゃんが寝ている間に家事もしたいし、
    整体やジムへ通う時間もありません。毎日30分の運動も、続けられる自信がありません…!


    安座間幸愛先生

    大切なのは、頑張ることではなく、続けられる方法を選ぶことです。産後ケアは、短期間で結果を求めるより、生活の中に無理なく組み込むことが大切です。
    そこで活用できるのが、ストレッチポール®ひめトレです。

    座ることから始める、骨盤底筋ケア

    ストレッチポール®ひめトレは、椅子の上に置いて使用する小さな体幹ケアツールです。
    ひめトレの上に座ることで、普段は分かりにくい骨盤底部に意識を向けやすくし、呼吸や簡単なエクササイズを行います。
    ひめトレなら座って使え、特別な運動スペースは必要ありません。

    短時間から始められ、長時間のトレーニングを頑張る必要はありません。自宅で続けられ、赤ちゃんを預けて施設へ通う必要がありません。

    骨盤底筋体操では感覚が分かりにくかった方にも取り入れやすい方法です。

    「落ち着いたら」ではなく、大きな悩みになっていない今から。

    今は赤ちゃんのお世話。その後は仕事復帰、保育園、家事、子どもの行事。生活は落ち着くのではなく、次の忙しさへ変わっていきます。
    大きな不調が出てから、時間をつくり、生活を変えるのは簡単ではありません。まだ深刻な悩みがない今だからこそ、毎日数分の小さな習慣から始められます。子どものために頑張る毎日だからこそ、自分の身体も後回しにしない。
    お母さんになった今の私も、これからの私も、もっと好きでいるために。産後の今から、未来の身体をつくりませんか?